- 目次 -
Toggle今では北海道の代表的釣りとも言える海サクラマスの釣り。
しかし、簡単に釣れないサクラマスも意外と生態と行動を知っていれば連発することも多いです!
本記事はサクラマスの生態を学び釣果アップ!!をコンセプトにお魚図鑑を書いていきますので最後までご参照ください。
しまブロお魚図鑑であなたもサクラマスマスターになれるかも?!
サクラマスってどんな魚?
学名 Oncorhynchus masou masou ( オンコリンカス マソウ マソウ)
鮭と同じ太平洋サケ属の仲間で、見た目も割と似ています。
一般的には“マス”と呼ばれ、日本にいる亜種はアマゴ(サツキマス)(Oncorhynchus masou ishikawae)と近年琵琶湖で生息が再確認されたビワマス(Oncorhynchusmasou rhodurus)。
北は極東ロシアから南は台湾の山奥に生息するタイワンマス(Oncorhynchusmasouformosanus)とユーラシア大陸の南北にまたがり生息するお魚です。
シロザケと同様で北海道における貴重な水産資源として、北海道内の各水産試験場で採卵放流されています。
また、河川残留型をヤマメといい河川での釣りが楽しめ、川魚としてもポピュラーなお魚です。
河川残留型の特徴として、体側に大きなパーマークと呼ばれる独特な模様があり、個体ごとで色味や配置に違いがあるのが特徴!
降海型、河川残留型も同様でサケ科魚類のなかでも美味とされ両者とも釣り人から絶大な人気がある魚です!
母川回帰を知る
母川回帰とは文字通り、生まれた河川に帰ってくることです。
サクラマスはサケ科の代表格のシロザケ(Oncorhynchus keta)やカラフトマス(Oncorhynchus gorbuscha)と同じく母川回帰をするお魚なんですね!
私の住む道南では、3月〜6月頃河川遡上をし、10月頃産卵活動に入ります。
シロザケ・カラフトマスとは違い春の遡上から秋の産卵までの数ヶ月間は河川での生活を行います。
サクラマスと言う名の由来として、「桜の花が咲くころ遡上する説」「秋の婚姻が由来説」がありますが、婚姻色が桜っぽくはないので私は前述が正しいと思っています笑
巧みな戦略を使い生き残ってきた種
実はサクラマスは競合するシロザケやカラフトマスとは異なった、巧みな戦略を使い太古から生き残ってきたお魚なんです!
シロザケ、カラフトマス、サクラマスはほぼ同時期(カラフトは若干早い)とも言える秋の産卵期。
では、どの様な戦略を使っているのか?要約してみました。
- シロザケ・カラフトマスより更に上流の支流で産卵活動
- シロザケ・カラフトマスの産卵床の至適条件が湧水が湧き出す砂礫に対しサクラマスは湧水性の河床ではなく流水する砂礫
- シロザケ・カラフトマスが全て降海(海に降る)するに対しオスのほとんど、メスのごく一部が一生川で生活し、これを別名のヤマメと言う
つまり、産卵場所や生活史を他と被らないようにすれば産卵床の掘り起こしや万が一の事態(台風や津波における自然災害など)で河川遡上が阻まれても次の世代にバトンを渡すようDNAにインプットされているってわけですね!
なんだかサクラマスってすごいお魚ですね!
弱き男の大航海と下克上
サクラマスは川で産まれてから1〜2年は河川生活をします。
その間は水性昆虫や川に落ちた陸生昆虫などを主に常食し、オスのほとんどが川に残り、メスのほとんどがスモルト化(体色が銀色になる)→降海する性質があります。
しかし、一部変わり者もいます。
それは「最弱の男」つまり、自然の中でスタートしたサバイバル生活に負けたオスのサクラマスです笑
例えば金魚
金魚を複数飼いするとやたら餌を食ってデカくなるやつと飼い始めた時からちっとも大きくならない可哀想なやつ
これ金魚に限らずカメやハムスターなんかでも必ずいますよね?
これと同じ現象が実はサクラマスが産まれた自然河川でも起きているのです。
ここでは、弱肉強食という厳しいカーストの中で負け組になったオスが一念発起し、大きな海に出ることを決意します笑
しかし降海(航海)にはリスクが伴います。
降海初期の海鳥や大型の魚類の捕食
成長してもシャチやイルカ、トドなどの海獣類に狙われることも暫しあり高リスクと言えるでしょう。
しかし、そんな逆境を乗り越えたくましく育った元弱者が再び母川に帰った時には、雌を独り占めできる権利を得られるのです!
なんか戦国時代のとある武将みたいで感慨深いですね笑
北海道サクラマスのポイントと釣り方
北海道内でのサクラマス釣りは遡上期と産卵期の6月〜11月を除き約半年ほど楽しむことができます。
と言うのも北海道は東西南北に広く、日本海・太平洋・オホーツク海と3つの海に囲まれているため、回遊接岸のタイミングにズレが生じ移動が苦でなければ十分一年間の半分はサクラマスをターゲットに釣りを成立させることができるのです。
釣り方としてはルアーフィッシング・フライフィッシング・ウキフカセ、遊漁船でのバケ釣りでの釣法が一般的で、中でもルアーフィッシングにおいては群を抜いて釣果と釣り人が多い釣り方のひとつです。
※河川への遡上魚、または河口規制期間中のサケ、マスの採取は禁止されています。また、ゴミの放置や私有地、常識の範疇から外れた駐車が問題となることが多いので必ずルールとマナーを守っていただくようご協力願います。
詳しくは以下のリンクをご参照ください。
〜道南日本海〜北海道の海サクラマスの聖地
先人の釣り人たちがショア(海岸)からの海サクラマスの釣りを模索し確立させた聖地とも呼ばれる道内屈指の海サクラマス激アツ地区ともいえます。現在でも開拓しつづけられ未だ多くの可能性を秘めているフィールドと言って良いでしょう。
魅力はなんと言っても砂浜、ゴロタ場、磯といったように様々な顔を持ったポイントの多さ。
そして、早ければ12月中旬頃から“走り”や“ファーストラン”と呼ばれる小型サクラマスが接岸し道内一早く海サクラ釣りが楽しめます。
12月中旬の釣果
また、3月からは4キロを軽く超える大物も珍しくないポテンシャルを持ったフィールドです。
コツとタイミングさえ掴めば、釣り人にスレていない素直なサクラマスの魚影が濃いので、ビギナーでも簡単に釣れると思います。
道南の4月の磯場でサクラマス。足元で食い上げて釣れた最高の一匹。
江差町在住のアングラー辻希竜さんが釣り上げました。
年々道南もサクラマス狙いのアングラーが増え、マナーやルールについてSNSなどで議論されるようになってきていますので釣り人同士最低限のマナーを守り思いやりを持って気持ちよく釣りをしたいですね!
〜道央太平洋〜新千歳空港から車で一時間圏内
近年道央圏で注目されているエリアの道央太平洋。
ポイントとしては、広大なサーフと漁港があります。特にサーフは爆発力があり、ベイトを追って回遊するポイントに人も魚も集まります。
またシーズンも4月〜7月くらいまでと比較的長く、寒さに極端に苦手な方や道外からの主張などのかた手間での釣りにも嬉しいのがポイントです。
サイズは日本海ほど大きいものはそうそう出ませんが、日本海クラスの大型を釣り上げているのも事実。
アクセスも比較的よく試してみる価値ありです。
このエリアの最大の漁港の白老漁港も見逃せないポイントです。
周辺に大小様々な河川があり、独立河川として太平洋に流入しているため道南同様サクラマスがよりやすくハネやモジリなども多く見られます。
しかし、港内に入った魚はシーズン終盤になると激スレのため、小さいルアーを使用するなど工夫してみるのも大事ですね。
太平洋は日本海とは違い、波足が長く干満の差も大きいので必ずライフジャケットを着用しましょう(海で釣りをするときは必ず装着)
サクラマス料理一覧
サクラマスの醍醐味はなんと言ってもあの脂の乗り方ですね。最高においしいお魚で高級魚として非常に人気の高いお魚です。
北海道では、本州よりは安価で購入できますし、釣り魚としても人気が高いので食べる機会も多々あるのではないのでしょうか?
季節限定でしか食べられない贅沢な食べ方から、ポピュラーな食べ方までご紹介して行きます!
サクラマスの塩焼き
一番シンプルでポピュラーな食べかたです。コツは塩を少し多めにふり、皮がパリパリになるまで焼くこと!
魚の脂はオメガ3脂肪酸が多く、動物性の脂と違い血管をしなやかにする効果があるらしく、美味しく健康になれる一品!
サクラマスのルイベ
左から、サクラマスのルイベ、酒醤油みりんの切り煮、サクラマスの筋子の醤油漬け
これも絶対やばいですね!もちろんおいしいって意味で。
しかし、サクラマスにはアニサキスという寄生虫がいるので注意が必要です。
そもそもルイベとはアイヌの人たちが寒中で魚を冷凍し生食したお刺身です。
これは、保存効果の他にもアニサキスなどの寄生虫を殺す効果もあります。
お刺身で食べたい場合は一度数十時間冷凍することをおすすめします。
サクラマスの寿司
なんと言っても他の料理と違った美しさがあります。
まさに日本の「侘び寂び」といったところでしょうか?これは相当SNS映えすると思うのでおすすめです。
腕に自信のある方は是非チャレンジした見てください。
最後に…
ここまでの長文をお読み下さり、ありがとうございます。
サクラマスのことを学べましたでしょうか?しまブロお魚図鑑を今後も更新して筆者も勉強してまいりますので今後もしまブロお魚図鑑を是非よろしくおねがいします。
以上、北海道の海サクラマスがめちゃくちゃアツい!【しまブロお魚図鑑】でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
\7のつく日は超おトク!ナチュラムデーを利用してお得に釣具を買っちゃおう!/