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Wednesday, September 23, 2020
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野いちごの季節

今月の朝の食卓は、「野いちごの季節」でした♬

野いちごの季節

6月中旬、里山はニセアカシアの白い花が満開で、辺りは甘い香りに包まれます。畑では麦たちが空に向かって真っすぐに穂を伸ばし、ジャガイモの紫色の花が彩りを添えています。田んぼの稲たちもしっかりと根を張り、ドジョウやおたまじゃくしが元気に泳ぎ回っています。
すっかり深緑になった森を歩いていくと、地面をはうように広がるかわいらしい葉っぱの影に、水滴をまとった小さな赤い実を発見。北海道の野山に自生するノウゴウイチゴです。森の中でこの小さな赤い宝石に出合えるとうれしくなりますね。
葉をかき分けていると湧くように現れるブヨや蚊の大群をかわしつつ、籠いっぱいに小さな実を集めるのは少し大変ですが、畑のいちごにはない爽やかな酸味と芳潤な香りの野いちごは、ジャムにすると絶品です。野生の動物たちも大好物なようで、この時期のクマやキツネのフンにも小さなつぶつぶの種がいっぱい入っています。
伐採や道路工事などで、むき出しになった表土が光を浴びると、この時を待っていたかのように長い間眠っていたノウゴウイチゴの種が一斉に目覚めます。そして周りの草木が大きくなると森の片隅へと消えてゆく。そんな一瞬のはかなさを秘めた野生の野いちごたちもまた、巡りゆく命の輪の中にありました。
今日は畑のライ麦でクレープを焼いて、野いちごジャムを包み、この季節だけの自然の恵みをいただきます。

北海道新聞連載コラム「朝の食卓」より

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吉澤俊輔
吉澤俊輔http://biastra.jp/i/relay/1933
さくらの咲くところ 代表 1978年北海道島牧村生まれ。幼少期より、海と山に囲まれた島牧の豊かな自然の中で育つ。島牧ユースホステルを営む父の影響もあり島牧村を訪れる人のガイド役としても日夜活動する。隣接するサスティナブルな暮らしを目指した「はるの家」は自身でリノベーションした。自然と共にある暮らしを提案する「さくらの咲くところ」の活動も展開。自然栽培での田んぼや畑もはじめ、自給率の極めて高い生活を実現している。

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