ライターのご紹介

カエルの詩人

近頃の小学生の宿題の多さには驚かされますが、4年生の時には音読曜日があり、聴かされる楽しみがありました。

中でも、草野心平さんの『春のうた』は何度リクエストしたことか。カエルが春に地上へ出た時の歌で、子どもの声がぴったり。なんともほっこりするのです。

ほっ まぶしいな。
ほっ うれしいな。

みずは つるつる。
かぜは そよそよ。

と詩は続いて行きますが、この「ほっ」は何を指すのか、どんなトーンで読めばよいのか、娘とわからずにいました。

その意味を学級通信に載せられた天声人語(5/9)で知りました。この詩の前に『秋の夜の会話』が詠まれ、春とは真逆な寒さと飢え、死がちらつく冬眠前の2匹のカエルの対話で綴られていたのです。

だからこその、春。
これで、「ほっ」は上手く読めそうですが、はっとした事が。昨春から2年続いて聞こえなかった近所のエゾアカガエルの恋歌。小さな湿地は乾きやすくなり、他へ移ったなら良いのですが、『秋の夜の会話』は現実のように感じられて。

天声人語では地球上の湿地の85%が既に消滅し両生類の40%が危機に直面とあり、「ほっ」といつまでも詠い継げる大切さ、カエルの詩人 草野さん心に触れた気がしました。

昔は良かった。
と、サカナは過去に逃げていく釣り人によくある話なんですが、過去に逃げていくのは、サナカだけじゃないんですよね。
オタマちゃん飼育はこうして娘に引き継げました。さて、孫にもできるのか…環境危機時計を巻き戻す努力は私たち世代にかかっていると思うのです。

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