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Toggleサケ科を代表する淡水魚。ニジマスが今日の主役です。
ニジマスは日本に生息している外来種で、一般的に食用や遊魚などで親しまれているお魚で有名ですね!
特に北海道はニジマスがそこらで自然繁殖しており原産国の北米に引けを取らないコンディションの魚が多く、釣魚としてとっても人気があります。
今回はしまブロお魚図鑑でこのニジマスについて独自の紹介をいたしますのでぜひ最後までご参照くださいね!
北米出身の助っ人外国人
ニジマスはその名の通り、体側に真っ赤なラインがある(レッドバンドとも言われる)ため、和名「虹鱒」という。
この馴染み深い虹鱒。実はカムチャツカ半島から北米にかけて生息している外来種です。
1877年代に北米カルフォルニアから移植。明治時代以降そのまま自然繁殖をしている個体も多く、今現在まで日本の食料自給を支えたポピュラーな魚として親しまれています。
学名:Oncorhynchus mykiss(オンコリンカス ミキス)
英名:Rainbow trout(レインボートラウト)
Oncorhynchusの学名から太平洋サケ属の魚だとわかります。
確かにカムチャツカ半島〜北米(アラスカ〜メキシコ)の環太平洋沿岸原産の魚ですが、品種改良しやすく今では世界各国に放流されている魚なんです。
その規模は非常に広大でチベット、ヨーロッパ諸国、南アフリカから南米チリ、オセアニア地方南部にまで汗
まぁ、外来種問題ってすんごく根深いもので国によっては特定指定外来種にも指定されるほど、、、実際には食糧難時代の我々の爺さん婆さん世代の貴重なタンパク源として活躍した助っ人外国人(魚?)と言えますけどね笑
もちろん味覚としては最高の魚なんですが、その正体はあまり知られていないのも事実なんです。。
回る寿司屋の激安サーモンの正体
回転寿司屋さんで絶大な人気を誇る“サーモン”実はこれ、
ニジマスの可能性が非常に高いことをご存知だろうか?
一概に味と見た目だけでニジマスを断定するのは難しいが、大きく分けて2種類のサーモンが用いられていることが多い。
ひとつが産地
我が国日本ではノルウェー産のサーモンの輸入量が多い。これはスーパーの鮮魚売り場なんかでもノルウェー産の記載があるものをよく見かける。
実はこれ、ほとんどが大西洋サケ(アトランティックサーモン)というサケ科魚類で北欧、ロシア北極圏では大衆魚なんですね!北海道では悪名名高い(私はちょっと好きw)ブラウントラウトなんかもこの大西洋サケ科魚類で、余談だが
学名:Salmo salar
ブラウントラウトも学名:Salmo trutta
と大西洋サケはSalmoからなる2種からなる。
またも余談だが(笑)数十年前までニジマスも大西洋サケの仲間だと考えられていて、学名:Salmo gairdneriと思いっきり大西洋サケの仲間と考えられていたみたいです。
話は逸れたが、2つめ
名前でわかるニジマス
しかし、この手の種類は「サーモントラウト」「トラウトサーモン」だったり、中には「銀河サーモン」だったり「海峡サーモン」だったり色々とめんどくさいところもありますが、、笑
実はこれ
ほぼニジマスと思っていいです!ドン
寿司屋に並ぶ“サーモン”は99.9%養殖魚で、大きさ・味ともに均一化しやすく、飼育環境にうるさくないニジマスが選ばれたのは納得と言えます。
また、海水にも対応できる魚種であり、そのほとんどが海中養殖。
しかし、水質汚染の問題、身色を良く見せるための着色料入りの飼料が与えられるなどの懸念点も少なからず存在するので、よーく考えて食べましょうね!
管理釣り場の救世主
管理釣り場。今はこう言われておりますが、いわゆる“釣り堀”のことですね。
釣り堀のイメージといえば、晴れた日にプー太郎のおじさんたちが世間話の片手間に鯉や金魚などの魚をの〜んびり釣ってるってイメージですが(あくまで個人的な感覚で。)
近年では、ずいぶんスタイリッシュになったもので、釣り大会やイベントなど、全国各地で楽しめるアクティビティになっています。
そこの主役が“ニジマス”です。
さけますの仲間としては割と高水温水温や水質変化に強く、大きく成長する“ドナルドソンニジマス”など3倍体品種改良も行われていますね。
ヒキも味も十分(最近はリリース推奨の釣り場も数多くある)
私個人としては数回しか行ったことしかありませんが、ビギナー、子供や女性も手軽に楽しめる釣り場として根強い人気もあります。
おすすめの菅釣り(管理釣り場)があれば是非教えてください。
菅釣りアングラーの方の情報提供もお待ちしておりますので、記事制作のお手伝いも募集してますので、我こそはというかたはメッセージくださいね♪♪
環境問題とニジマス
私の住む北海道では2014年にニジマスが特定指定外来種に指定する条例が道議会で可決。
これには、釣り人が黙っていなかった。
ニジマス愛好家があつまる『ニジマス未来プロジェクト』を中心に釣具店、釣りメディア、を通し約2万5000筆もの署名を集め、道議会に提出したものである。
自治体でも渚滑川が流れる滝上町や、ニジマスを内水面業魚種に指定し、野外アクテビティの一環としてレギュレーションを設け遊魚の対象とする阿寒漁協など、ニジマスを地域おこしで活用するエリアも少なからず存在し、直接それらに関わることを生業にしている人々からも反対の声が聞かれたのです。
結果、道生物多様性保全課はニジマスの選定を白紙とし、現在にいたっているのであります。
と結構まじめに書いてみた。
が、個人的な意見で申し訳ない
実は私はどちらでもない中立派だ笑
もちろん、ニジマスを釣ることは超大好物で、強烈な引きと、特有のジャンプがスリリングでたまらなく好き。
しかも、デカイやつほどゴッツくて勇ましいその様に魅了された一人なのですが、生態系に与える悪影響が大きい魚なのも事実。
もともと日本に存在していなかった魚なので、在来種との間に必然的に競争が生まれ必ず淘汰が生じるのです。
主には
- 在来魚の産卵床の掘り起こし
- 稚魚の捕食害
- 餌取りの競合
などですね。
十勝川上流部などは在来種のオショロコマがどんどんニジマスに負け、生息域をさらに上流部へと追いやられているのも顕著に見られ生態系への悪影響が見て取れるところもあります。
みんなで考える共存への道
ただ単純に釣りをする人に是非読んでいただきたいし、この記事に特別興味がなく、淡々に読み進めた方にも是非考えていただきたい。
じゃあ、ニジマスを駆除するだけで元々そこにいた在来種は守れるのか?
多分、答えはNoだと思います。
そもそもニジマスは1917年に北海道に移植されてから現在まで一世紀もこの地で、在来種同様に命を繋いできた種である。
それに、道内72河川ほぼ全てに分布し、とてもじゃないけど淘汰は不可能と思われる。
では、共存と言う道を考えたときに必要なものは何だろうか?
ニジマスの図鑑と趣旨がだいぶズレるので多くは書かないです。でも、とっても大事なことなので書いちゃいましたが、
環境問題を考えたときに、外来種を闇雲に数を減らすのではなく、在来種の自然繁殖環境を元の状態に整えてあげるのもニジマスを入植させた我々人間の役目なのだと思います( ̄▽ ̄)
以上、しまブロお魚図鑑でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。