社員をサーフィンに行かせよう
社員をサーフィンに行かせよう

社員をサーフィンに行かせよう〜パタゴニアのぶっ飛んだ経営論〜私のバイブル(聖書)

自分の仕事に意味を持ち、限られた時間の中で最大限に遊びながら生きていたい方へおすすめの本です。

現代社会の中での労働とは、属する会社、または、お客様企業に人生の時間と能力だけを売り、ほぼ毎日を仕事で時間で消費する。

そして、定年後に好きなことをしたいと思っている方が大半だと思います。

しかし、私はこの本を読んで仕事への見方(思考)が180°変わった経験を持ちます。

本記事は、有名アウトドア企業パタゴニアの創立者「イヴォン・シュイナード」著の常識はずれの経営理念を綴った「社員をサーフィンに行かせよう」をご紹介します!

 

「遊ばざるもの、働くべからず。」パタゴニアの経営哲学が詰まった一冊

遊ばざるもの、働くべからず
大好きなフライフィッシングをすることでいろんなことが見える。すると仕事自体の質も全く別物に。私はフライフィッシングをある意味瞑想だと思っている。

19世紀イギリスの教育学者 L.P.ジャックスの言葉より引用

生きることの天才は仕事と遊びの間に少しの境界も見出さない。労働と余暇、肉体と精神、学習と快楽、愛と宗教。その違いはすでに知覚すらされず、彼はただ人並外れたビジョンを追いかける。遊びか仕事かは他人に決めさせれば良い、彼は常に両方を行っているのだから。

パタゴニアの経営哲学は本書のタイトルから一瞬で理解できるかもしれないです。

「社員をサーフィンに行かせよう」つまり、遊びにいきなさい!ってことなのですが、

これ、普通の会社(日本の会社)だとまずあり得ないことですよね(笑)

勿論、パタゴニア社の内部でも、良い波が来たら顧客をほったらかしにして皆でサーフィンに行くわけではありません。

しかし、採用の段階で無類のアウトドアスポーツ好きを採用することで、スタッフ同士がお互いを尊重しあい

「わたしが店を見るからサーフィン行っておいで、でも、いいパウダーが降った日は貴方が店をみてね。」

といったような事が社内で普通に行われているのです。

遊びで使う道具(衣類)を仕事で扱う会社なのだから、遊びは仕事の一環と思えるマインドはパタゴニアならではかもしれません。

パタゴニアの経営理念~常に最高を目指す~

パタゴニアの経営理念〜常に最高を目指す〜
スキー客が多い北海道。過酷な環境で使うギアはパタゴニアの洗練された製品を利用する客が多い。

パタゴニアの経営理念(ミッションステートメント)

「最高の製品を作り、環境に与える不必要な悪影響を最小限に抑える。そして、ビジネスを手段として環境危機に警鐘を鳴らし、解決に向けて実行する。」

最高の製品とは、いままで使ったどんな製品よりも使いやすく、タフで、かっこよく、何よりもエコなものって事ですね。

社員には徹底的にこの行動指針が叩き込まれる。

例えば、顧客が「この製品最高ではないね」と言えば、パートだろうが、社員だろうが関係なく

スタッフ個人の裁量で判断(交換、返金等)してもいいよって会社なのです!(ただし、行動指針に沿っていればだが)

最高とは、もっとも優れていて高い基準にそれがある事。

接客においてもコアなユーザーからの意見をよく聞き、最高の接客サービスをスタッフ自ら考えて実行するのがパタゴニア。

上司にビビって、顧客サービスを疎かにする会社は有り余るほど存在するが、パタゴニアはミッションステートメントが全てで、マニュアルがほぼ存在しない企業なのが本書からわかります。

なお現在(2020年)はミッションステートメントが変更されており

「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」

このようになっています。

温室効果ガスや、無駄な森林破壊が危機的な状況にあることにいち早く気づき、ミッションステートメントの変更を即行うのも、パタゴニアらしい。(目的は変わっていないが、手段は変わっている)

世界で3000万部売れた「キングオブ自己啓発本」との呼び声も高い、

スティーブン・R・コヴィー著の「7つの習慣」でも、「ミッションステートメントは絶対」と記しているが、パタゴニアにとっても同じことのようです。

シンプルに言うならば「地球税」1% FOR THE PLANET

湖中のヒメマス
婚姻色を身に纏い、湖畔に岸よりしたヒメマス

では、パタゴニアはどの様に「地球を救う」を実践しているのでしょうか?

製品開発への投資もそうだが、特に関心したのが

1% FOR THE PLANET

シンプルに言えば「地球税の課税を自社に課す」ということです!

具体的にまとめると

  • 売り上げの1%を自然環境の保護保全にあてる
  • 環境保護団体の希望があれば審査/認証を行い、1%の中から寄付
  • パタゴニア社とブルー・リボン・フライズ社で1%を設立、今では1000社以上が取り組む

「売り上げの1%ですぜ社長!正気ですか?」

と社員から声が上がりそうだが、ガチのガチで環境問題に取り組むならこれくらい普通だろ、

と言わんばかりに行動し、他企業を巻き込んじゃうのが、パタゴニアです。

いつか1%FOR THE PLANETが世界企業の当たり前になったとき、

本当の意味で地球を救いながらビジネスをすると言う目的が達成できると思います。

 

只のアウトドア企業では無い行動力〜生命活動の“食”で環境再生を〜

パタゴニアプロビジョンズ
ファッションやアウトドアギアとしてのアパレルだけではなく食品で革命を起こそうとするパタゴニアはマジですごい。

パタゴニアは地球を救うための行動として、近年「プロビィジョンズ」として、食品事業も展開している。

現代のアグリビジネスに警鐘を鳴らし、人類が生命活動に必要な“食”の分野で革命を起こそうとしているのが本書でも読み解ける。

具体的には

  • 地球の肉とも言える“土”に優しいオーガニック農法
  • 魚類も持続的に採取できる群れを選んで採捕
  • CO2削減に一役買う古代麦カーンザを使用したオーガニックビール販売

など、

とてもマク○ナルドや、脂コッテリラーメン好きの私にとっては耳が痛いことをズバズバ書いている(笑)

100%の実行しようとして挫折の0%よりも、個々が1%の努力や知識を蓄える方がエコだと思う今日この頃です。

プロビジョンズを手段として、我々はその方向を変え、新しい種類の未来に向かって踏み出す。地球を枯渇させるのではなく、修復し、風味豊かで栄養価の高い食品で満たされた未来。土壌の健康を構築し、動物の福祉を確実にし、農業従事者を保護する方法で食品が生産されることをたしかにするリジェネラティブ・オーガニック認証が広く適用される未来。要するに、私が話している食品は、問題ではなく、解決策の重要な部分だ。 パタゴニア創業者 イヴォン・シュイナード

元パタゴニアスタッフのわたしの気づきと変化【体験談】

社員をサーフィンに行かせよう
2019年に退社。フライフィッシングを思いっきり楽しむために地方に移住。

本書「社員をサーフィンに行かせよう」を初めて読んだのが、パタゴニア札幌北へ入社してすぐに店舗のマネージャーから貰ったのがきっかけでした。

当時、一般の日本の企業の社畜上がりのわたしはパタゴニアスタッフのレベルの高さ、

考える力、自分の欠点ばかり気にしていて、とんでもない劣等感と不甲斐なさで落ち込む毎日でした。

「会社に貢献しなければいけない」「パタゴニアの顔に泥を塗りたく無い」と言ったようなマインドでおっかなびっくり仕事をしていたので、今思い返せばどんどん泥沼にハマって行っていたのだと思います(笑)

毎日葛藤の繰り返しで、通勤電車の中「社員をサーフィンに行かせよう」を読みまくっていたのが懐かしいのです。

しかし、本書を毎日読んでいてた為か、少しずつパタゴニアの経営理念に沿った行動(遊び)が出来るようになってきた。

「あぁ、そういうことかぁ」

自動車のブレーキに遊びがあるように、パタゴニアがフライフィッシングの製品を扱うように、

仕事には少なからず遊びが絶対必要なんだなと….

それからは仕事へ行く=フライフィッシングをしに行く

と自分に言い聞かせ、物事を自分なりに噛み砕き

何でもかんでもフライフィッシングのフィルターを通して行動出来たと思います。

最後に…

ここまでの長文をお読み下さり、ありがとうございます。

多分この「社員をサーフィンに行かせよう」を読んでいなければ、遊びも仕事も挫折していたと思う今日この頃、

この本に救われた人間のバイブル(聖書)として、

超おすすめの一冊です!

是非、あなたも手にとってご覧ください!

以上、 社員をサーフィンに行かせよう〜パタゴニアのぶっ飛んだ経営論〜私のバイブル(聖書)でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

パタゴニア公式サイト 新版 社員をサーフィンに行かせよう:パタゴニア経営のすべて イヴォン・シュイナード著

 

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刑部広平

1987年11月6日生まれ 北海道当別町出身 調理師、アウトドアアパレルメーカ Patagonia札幌北ストアを経て2019春に島牧村へ移住 Fourwin株式会社 セールスマネージャー 個人事業 千走商会 趣味のFlyfishingを楽しみスローな暮らしを目指している
1987年11月6日生まれ 北海道当別町出身 調理師、アウトドアアパレルメーカ Patagonia札幌北ストアを経て2019春に島牧村へ移住 Fourwin株式会社 セールスマネージャー 個人事業 千走商会 趣味のFlyfishingを楽しみスローな暮らしを目指している
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