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Toggle釣りにおいてギアを一番暖かく装備する方法を知っていますか?
この記事では真冬の海、湖、川で超快適に釣りをするための装備を防寒対策の実例として紹介します!
なぜ寒いのか
なぜ人は寒さを感じるのか?この章では、外的要因で人体に寒さを与える要因について詳しく書いてゆきます。
意外と寒さの原因が隠れたところにあるかもしれませんので、是非ご覧ください。
外気温
当たり前だろ!と言われそうですが、外気温がきわめて低いと、恒温動物の我々の体温は徐々に低下していきます。
それに伴い、長時間低気温環境に晒されると、適正な範囲の体温の維持が難しくなってきます。そのため、体温を下げないために、気温の低さを感じれば寒いと感じるような人体の仕組みになっているのです。
一般的に、筋肉量が多い人は寒さを感じにくいとされています。これは、筋肉が代謝によって熱を発するからであり、筋肉量が多いとその代謝の量も多くなって体が体温を保てるからです。同時に、筋肉量はなくとも基礎代謝の高い子供などは、寒さを感じにくい傾向にあります。
なので動きやすく性能の高いギアが必要になってきます。
風
外気温に加えて、もう一つ寒さを生む気象要因が、風です。
無風に比べ、風速1mの風が吹くと体感温度は1度下がるといわれています。
風が吹きつけていなければ、人体は体温で暖められた空気の層が出来ています。
この空気の層の断熱効果で、人は自分の体を寒さから守っています。
なので体温を逃さないウエアが必要になります。
汗冷え
意外と見落としがちなのですが「汗に濡れること」による寒さです。
釣り場、特に雪中の移動(ラッセル)は大量の汗をかきます。
夕方陽が傾くにつれて気温が下がり、風をモロに受けると、ウエアを濡らしていた汗が一気に冷やされていきます。
そして体温を奪い、所謂「汗冷え」を起こします。
汗をかくような環境下において速乾性に優れたポリエステル等の化学繊維、ウールなどの素材が適しています。
時間
一日の間で一番寒い時間があります。
日中暖かくなるのは、太陽の熱で暖かくなるわけで、太陽が沈んでいる時は、どんどん気温が下がるわけです。
ということで、一日のうちで最も寒くなる時間帯は、陽が出てくる直前。
つまり、「日の出前」になるわけです。
では逆に一番暖かくなる時間帯はというと、太陽が一番高い位置にある時と考えそうですが大気はすぐに温まるわけではありません。
まず地面が暖まり、その熱で大気が温まるので、時間差があります。
一日のうちで、もっとも暖かくなるのは14時頃。
寒い時間と暖かい時間を見極めてその日の装備を考えましょう。
レイヤリング
防寒対策に必須の重ね着。重ね着は、レイヤリングとも言われており、各レイヤーには名称と役割が存在します。
重ね着する事で体温を逃さずに暖かい空気を留める事ができるようになりますので参考にしてもらえたら幸いです。
ベーストレイヤー(肌着)
大多数の人がいつも着ている綿素材のシャツは、釣りのインナーには向きません。
綿は肌触りが良く汗も吸ってくれますが、すごく乾きにくいという特徴があるからです。
重要なのは、綿より汗が乾きやすい素材のインナーを選ぶこと。
ポリエステルなどの化学繊維は綿よりも早く乾くのでおすすめです!
パタゴニアのキャプリーンエア
こちらのベースレイヤーはメリノウール51%とキャプリーン(化学繊維)49%の混合素材でできています。
暖かな肌触りと優れた速乾性で汗をかいても汗冷えしないベースレイヤーとなっています。防臭性にも優れていて、僕は使用の度に洗濯をすることはありません。洗濯をしてもほとんど一晩で乾くため重宝しています。
ミッドドレイヤー(中間着)
ベースレイヤーとウェアの間に着る、ミッドレイヤーのトップスとしておすすめなのがフリースです。
フリースは保温性が高く、気持ちの良い肌触りの素材なので寒い中での釣りにぴったり。
外気温や発汗量でミッドレイヤーをどれにするかセレクトします。
パタゴニアのR2フリースジャケット
外気が+3〜+12℃の時の海や湖で使用しています。雪中のラッセル等であまりにも発汗する場合はすぐに脱いで体温調節します。
汗をかく背中や脇部分がグリッド型になっていて比較的乾きやすいフリースです。
パタゴニアのマイクロパフフーディー
ダウン並みの暖かさのプルマフィルインサレーションと言う化学繊維の中綿をしようし濡れても保温性を維持してくれます。プルマフィルを使用する事でダウンジャケット並みに軽量であり、ダウンと違って濡れても保温力が落ちにくいという素晴らしいジャケットです。
パタゴニアのダウンセーターフーディ
優れた蓄熱性や防寒性を備えていますので、真冬のワカサギ釣りでも暖かい状態で快適に釣りを楽しむ事ができるのがダウンジャケットです。極寒の中で主に利用しますが汗や雨にはものすごく弱いですがジッとしている時などは最強の装備となります。
アウター
アウターと言っても種類があり生地が柔らかく、通気性に優れたソフトシェルと防水防風性があり、外からの雨や風を凌ぐハードシェルがあり。
1番外側に着用するジャケットのことです。雪山などの登山スキー、スノーボードを想定して作られています。
生地はバリッとしていて少し固い感じで、強固無作りで破れにくくなっています。釣り場では岩場や釣り針のような物があたると破けてしまう用品を持っていったり、雪混じりの雨風にあうこともあるので、ハードシェルのようなタフなジャケットが理想です。
パタゴニアのリバーソルトジャケット
かなりタフなジャケットで防水ジッパーの大きな胸ポケットがフライボックス、ルアーボックスにもアクセスしやすい設計になっています。
袖口も水の侵入から守ってくれる作りになっています。
ボトムス
下半身の防寒もベースレイヤー、ミッドレイヤーが基本となります。
筋肉量が多い下半身が冷えると全身の筋肉が硬直して思うように体が動かず釣りにに支障をきたすばかりか、事故の原因にもなりかねません。しかし、厚着し過ぎて、重ね着を繰り返し雪だるまのようになってしまうと本末転倒です。
ここではスッキリとした動きやすく暖かいレイヤリングを紹介します。
パタゴニアのキャプリーンエアボトムス
ベースレイヤー編で説明したシャツのボトムスです。こちらも暖かな肌触りと汗抜けの良さが抜群の製品です。
パタゴニア社のナノパフパンツ
通気性を備えコンパクトに収納でき、寒冷なコンディションでウェーダーの下にレイヤリングしやすいインサレーション入りパンツ。濡れても保温性を維持し、ウェーダーを脱いだあともはいていたいほどの快適さを提供。とのことです。
インサレーションというのは中綿のことで、ナノパフパンツにはプリマロフト・ゴールドと言う化学繊維が使用されております。
ダウン製品と違いかなり水濡れに強く、ウェーダーからの漏水もビチャビチャにならない限り気づかない程です。
普段はベースレイヤー→ミッドレイヤー→ウェーダーですがインプレではハードシェルパンツ(パタゴニア クラウドリッジパンツ)を着用しました。北海道における防波堤などでの夜釣りはこれでかなり暖かいです。
足下の防寒
シューズ
釣り人にとって、つらいのが手足の末端が冷たくなってしまうことです。
真冬では特に、身体の末端が冷えてしまう状況が良くあります。
冷たくなりがちな足先をきっちり温めることは、アウトドアを快適に過ごすにはかなり重要になってきます。
そこでこのブーツがおすすめです。
SOREL スノーライオン
暖かさの秘訣は厚さ9mmのフェルトのソールが極寒の環境下でも足先を暖かく保ってくれます。
防水性はもちろんですが-40℃まで耐えられる。というブーツ。耐久性も◎ グリップ性もあり防波堤の釣り、そして北海道の冬の基本装備となります。
ソックス
肌に直接密着するソックスは筋肉が少ない足元を寒さから守るための最重要アイテムとも言えます。
特に蒸れやすい足に適した素材はやはりメリノウールになってきます。
メリノウールは水気にも強く、匂いにも強いスペシャルな素材となります。
アメリカのアルパインブランド ”Smartwool”のメリノウール製のソックス
このソックス。実はもう2、3シーズン履き倒していますがまだまだ現役です(毛玉だらけだが)。
耐久性が高いというのもおすすめなポイントです。
防寒アイテム
これで防寒対策は万全だ!と思ってもどうしても防寒できないところがあります。
そう顔が寒いんですね。特に海風が吹くと目や鼻や耳が痛いくらい。そんな時は「フェイスガード」が有効です。
パタゴニア キャプリーンエアバラクラバ
バラクラバとは何か?バラクラバとは「目出し帽」のことです。ラクラバとは、ウクライナにあるクリミア半島の地名のことみたいで、クリミア戦争でこの型の「目出し帽」が使用されたことから名付けられたみたいですね。
雪山で利用することを前提に作られているため通気性を備えたメリノウールとキャプリーン(リサイクル・ポリエステル混紡素材)をマテリアルとして使用しています。
本当は僕的にはネックウォーマーなんてコンビニで売っているような1,000円以下のものでよいのですが、かなりの高確率でサングラスがくもります。
普通のネックウォーマー着用だと、呼気がそのまま上の隙間から出てきてサングラスが曇ってしまうんです。
その点通気性があり呼気が水滴になりにくいメリノ系の素材がオススメです。
また、着脱したあと超コンパクトに収納でき嵩張らないのも一日中釣りをするための大きなアドバンテージになります。
皆さんも装備を見直して最高な冬の釣りを楽しみましょう!
model Daisuke Saito
Kohei Osakabe